アイデアを収集して、マニュアルを作成する
調剤薬局に勤務する薬剤師にとって、日々の業務はチームプレイです。
そのため「特定の人しか把握していない」情報は、可能な限りゼロにしたいところです。
そこで、自分たちの仕事の内容と知識を集約させた「業務マニュアル」が必要です。
「これから業務マニュアルを作成したいが、何から手をつければ良いかわからない」と言う方向けに、生成AIを活用してマニュアルを整備する方法を提案します。
用意するもの
①テキストが生成できる生成AI
ChatGPT、Gemini、Claude等、使い慣れているものを選択しましょう。
後々GoogleドキュメントやNotebookLMとの連携もするので、今回はGeminiを使って解説します。
②(オプション)Googleフォーム
アイデアや意見を収集するときに使うと、アイデアをまとめるときに手入力の必要がなくなりますので、効率化の観点からあると便利です。
③(オプション)音声文字起こしツール
アイデアや意見を直接聞いて収集するときに手入力する時間が節約できるので、効率が上がります。スマートフォンによっては、音声文字起こしアプリが標準搭載されているものもあります。
手順の説明
1. マニュアル作成に必要な情報を集めましょう
あまり難しく考える必要はありません。具体的に、職種や担当業務ごとに「日々どのような業務をこなしているのか」をまずは把握し、その後「何を知っておくべきなのか」を整理していけばOKです。
例えば、薬剤師を例に挙げると…
日々どのような業務をこなしているのか(例)
・処方せんの内容の確認
・患者さんへの基本事項の確認
・調剤・監査
・服薬指導 etc…
何を知っておくべきなのか(例)
・処方箋の内容の確認は、処方内容だけでなく、記載内容の不備や有効期限が切れていないかなども確認する。
・◯◯21錠をピッキングする時は、「20錠+1錠」で。
・服薬指導の際、患者さんのお名前は必ずフルネームで。
このような内容になるでしょう。
少人数ならば全員に集まってもらって意見を収集(ブレインストーミングのように)しても良いですし、Googleフォームを作成して意見を投稿してもらっても良いでしょう。
「効率化」という観点から見ると、Googleフォームに投稿してもらった方が、アイデアを1箇所にまとめる際に手打ちする必要がなくなるため、個人的にはおすすめです。
直接意見を収集する場合は「音声文字起こしツール」があると、時間の節約に繋がります。
いずれにせよ、この時点では箇条書きの形式でアイデアを羅列するだけでOKです。情報を集めることに集中しましょう。あとでGeminiに整理してもらうので、あえて情報を見やすく整理する必要はありません。
ただし、アイデアはGeminiに添付できる形でまとめる方が良いので、GoogleドキュメントかWordファイル、テキストファイル等にまとめておきましょう。
2. アイデアを収集したら、Geminiで見やすいマニュアルに整形する
まずは、Geminiにアクセスしましょう。

この画面からまとめたアイデア集を添付して、直接プロンプトを打ち込んでも構いませんが、今回は繰り返し使うことを想定して、「Gem」を作成してみましょう。
Gemは、簡単に言えば「自分専用のAIアシスタント」を作成できるテンプレート機能です。ChatGPTで言うところの「GPTs」に近いです。
画面左上の3本線をクリック(タップ)し、「Gemを表示」を選択します。

「Gemを作成」から、新しくGemを作成します。

ここに、必要事項を入れていきます。「カスタム指示」にプロンプトを入力し、マニュアルを作成する上で必要な資料が(先ほどのアイデア集とは別に)あるならば、ここに添付しておきましょう。

どんな見た目のマニュアルを作成したいのか、どういう構成にしたいのかなど、具体的に指示するようにしましょう。
とはいっても、何を書けばいいのかよくわからない方もいらっしゃると思いますので、参考として簡単なプロンプト例を置いておきます。
あなたはユーザーから提供されたアイデアをもとに、わかりやすく読みやすいマニュアルを作成するエージェントです。以下の手順でマニュアルを作成し、Wordファイルで出力してください。
手順1:提示されたアイデアを、内容に基づいて必要最小限のグループに分類してください。グループ名は自由に生成して構いません。
手順2:分類されたアイデアを基に、以下の形式でマニュアルを生成してください。
表紙(1ページ目):何のマニュアルかわかるよう、マニュアルの内容から適切なタイトルを生成してタイトルを記載してください。
目次(2ページ目以降):各項目がどの場所(ページ) にあるかが分かるようにし、Googleドキュメントで編集する予定なので、目次のリンク機能もつけてください。
本文(目次の次ページ以降):項目名は太字とし、項目名の1行下にその項目の内容の簡単な要約を付け加えてください。その次の段落からは、実際のマニュアルの内容を記載してください。手順が含まれている場合は、番号付きの箇条書き形式としてください。
その後は、先ほどの手順で集めたアイデアを右側画面の「+」から添付し、どんなものが出力されるかテストしてみて、思った内容と違うようなら、プロンプトを適宜修正していきましょう。
ただし、出力内容をそのまま活用しようと思わず、多少は自分の手で修正することを前提にしておきましょう。完璧を求めすぎると、逆にいつまで経ってもマニュアルが完成しなくなります。
そして最終的に完成したと思ったら、右上の「保存」ボタンを押せば、完成です。実際にファイルを添付して、マニュアル内容を出力してもらいましょう。
その後自らの目で確認した後、必要なら追加指示で内容を修正することもできますし、出力下部の共有ボタンをクリック(タップ)することにより、内容をGoogleドキュメントにエクスポートしてくれますので、エクスポート後に自分で修正することも可能です。

今回の作業は以上です。お疲れ様でした。
今回作成したマニュアルはそのまま活用しても良いですが、せっかくなのでNotebookLMにアップロードして、Q&Aチャットbotとして活用できるようにしたいところです。この方法については、改めて別の記事で解説します。
注意点
- 機密情報・個人情報は入力しないようにしましょう。
- 出力内容に問題がないか、必ず(可能なら全員で)確認しましょう。