生成AI、始めてみましょう
今回はChatGPTを例に挙げて解説しますが、基本的に有名どころの生成AIサービスであれば、概ね下記の流れで使い始めることが可能です。
1. 各サービスの公式サイトにアクセスする
2. 利用規約に同意して、アカウントを作成する
3. チャット欄にプロンプトを入れる
ちなみにChatGPTやGeminiの場合は、試しに使ってみるだけならアカウントを作成する必要もありませんが、後々活用することも考えて、アカウントを作成する方向で解説します。
ChatGPTを使ってみましょう
それでは、実際に使うための手順を解説します。
1. 公式サイトにアクセス
「https://chatgpt.com」からアクセスすることができます。
2. アカウントを作成(サインアップ)
アクセスができましたら、右上の「無料でサインアップ」からアカウントを作成しましょう。

あとは画面の指示に従って、アカウントを作成していきましょう。
Googleアカウント、Microsoftアカウント、Apple ID等をお持ちなら、その情報でアカウントを作成することもできますが、よくわからなければメールアドレスで作成しましょう。

3. 実際に使ってみましょう

とりあえず、チャット欄に何か入力してみましょう。
何を入力すれば良いのかわからなければ、「ChatGPTは何ができますか?」と質問してみるとよいでしょう。

ものの数秒で、この回答を出力してくれます。
このように、基本的には「チャット欄にプロンプト(指示)を入力→回答の出力」という流れを繰り返すようなイメージになります。
生成AIでできること
厳密にはサービスによってできることが異なりますが、概ね以下のようなことが可能です。
1. 文章の生成
一言で文章の生成と言っても、文章を生成する目的は千差万別です。メールやトレーシングレポート、およびSNSに投稿する文章などの下書きを作成したり、相手に意図が伝わりやすいように文章を書き換えてもらったり、会議の議事録の作成を支援してもらったり、あるいは小説・脚本・ストーリーの作成を補助してもらったり…など、様々な形でテキストの生成をしてもらうことが可能です。
例えば、
- (メールの文章を貼り付けて)このメールに対して、承諾することを伝えたいです。相手は目上の上司なので、敬語を使った丁寧な返信用の文章を書いてください。
- (会議や勉強会のメモを貼り付けて)この内容をまとめた、議事録を作成してください。ただし、議事録作成の際は(構成や重視したいポイントを記入)に注意して作成してください。
このようなプロンプト(指示)を入力すれば、すぐに丁寧な文章が作成されます。
簡潔に「返信を作成してください」「議事録を作成してください」といったプロンプトでももちろん作成してもらえますが、具体的な指示を付け加えたり、実際の記入例を1~3例提示したりすることによって、より意図した出力に近づけやすくなります。
テキストの生成は、ChatGPT、Gemini、Claudeを始めとした様々な生成AIサービスで行うことができます。生成AIに触ったことがないという方は、まずはテキストの生成から試してみると良いでしょう。
2. 情報収集・問題の解決
様々な情報収集をしてもらうこともできます。簡単な知識について調べたり、複雑な問題に関して一緒に考察してもらうことも可能です。
例えば、
- ◯◯とは何ですか?
- この記述を裏付ける、学術論文を探してください。
- (資料を添付して)この資料の内容を、専門知識を持たない一般的な大人向けに解説してください。
- (具体的な問題・課題点を挙げて)現在このような状況です。次にどのようなアプローチをするのが良いでしょうか。
- (現在の課題点を挙げて)生成AIを使って業務効率化したいです。どのような手段があるでしょうか。
このような形で情報収集したり、問題解決のアシスタントとして活用することが可能です。
ただ、生成AIに搭載されているモデルはリアルタイムで知識が更新されているわけではなく、ある時点の知識に基づいて回答を生成するため、最新のニュースに関して調査するよう指示した場合は意図した回答が得られない可能性があります。このような問題に対する対策として、Web検索機能を搭載した生成AIサービスもあります。
ChatGPT、Gemini、Claudeなどはオプションとしてこの機能が使用できますし、Perplexityなどのサービスは、Web検索機能の併用が基本設定になっています。最新の情報を収集したい場合は、Web検索機能を併用しましょう。
3. 画像の分析
先程も例に挙げたChatGPT、Gemini、Claude、Perplexityなどでは、画像の分析が可能です。
方法はシンプルで、画像を添付して、
- この画像は何の画像ですか?
- この画像の右下に写っているオブジェは何ですか?
- この画像に写っている女性が着ている服について教えてください。
このように質問すれば、分析してくれます。
ただし、性的コンテンツや暴力的コンテンツを含むような画像の場合は、生成AI側(モデル側)のセーフガードが働いて、回答を拒否される可能性もあります。
4. 様々な情報の整理
情報の整理というと生成AIは関係なさそうに見えますが、例えばNotebookLMを使うと、テーマごとに分かれたノートブックを作成することができ、各ノートブックに様々な参考資料を添付することができます。
それだけでなく、ノートブック内のチャットで質問することにより、添付されている資料の内容をもとに回答を生成してくれます。
例えば、業務マニュアルを添付したノートブックで、
- 終業時に実施すべきことを教えてください。
- 電話対応の流れについて教えてください。
- 調剤内規に関して、21錠を計数して調剤する際のルールを教えてください。
- 薬歴の記入に当たってのルールを教えてください。
このように質問すれば、添付している業務マニュアルの内容に忠実に回答してくれます。
なので、簡易的な「薬局内Q&Aチャットボット」として運用することも可能です。
5. 画像の生成
ChatGPT、Gemini(Nano Banana)、Stable Diffusion、Midjourneyといった生成AIは、入力されたプロンプトに基づいて画像を生成することが可能です。
複雑な構図にこだわりたい、細かい部分まで妥協したくない、という場合はプロンプトの工夫や試行錯誤が必要になりますが、ざっくりと「こんなイメージの画像を作りたい」ということであれば、そのイメージをそのまま伝えれば画像を生成してくれます。
例えば、
- 白い服を着た犬が、ノートパソコンで動画を見ている場面の画像を生成してください。
- コスモスが満開のお花畑で、ロボット同士が向かい合って手を繋いで踊っている。遠くから写真を撮影したようなイメージで、日本のアニメのような雰囲気に仕上げてください。
このように頭の中のイメージを羅列するだけでも、なかなかの質の画像ができあがります。

(白い服を着た犬が、ノートパソコンで動画を見ている場面の画像を生成してください。)

(コスモスが満開のお花畑で、ロボット同士が向かい合って手を繋いで踊っている。遠くから写真を撮影したようなイメージで、日本のアニメのような雰囲気に仕上げてください。)
ただし、上記のプロンプトをコピーペーストして入力しても、掲載画像と同じ画像が生成されるとは限りません(というより、ほぼありません)。画像生成に限った話ではありませんが、同じプロンプトでも生成物はその都度変わるため、注意が必要です。
また、ChatGPTやGeminiの場合は、自分が手書きした画像を添付して「この画像を◯◯風に」「この画像を立体的に」といった指示をすれば、ある程度の一貫性を保ったままグレードアップさせることも可能です。
6. 楽曲・音声の生成
音声ならElevenLabs、Murf AIなど、楽曲ならSuno、Udioなどといったサービスで作成することができます。また、2026年2月19日から、Geminiでも楽曲生成ができるようになりました [1] 。
ただし、生成した楽曲や音声の商用利用を考えている場合は注意が必要です。
各サービスごとに、商用利用に対する考え方が違うため、サービスを使用する前にかならず確認するようにしましょう。
また、生成された楽曲が既存の楽曲と類似していた場合、それを公開すると内容によっては著作権の侵害につながる可能性もあります。このようなリスクに対応する自信がないのであれば、AIで生成した楽曲は個人で楽しむのみに留めておきましょう。
7. 動画の作成
動画を作成できる代表的なサービスとしてはVeo、Grok、Runwayが挙げられます。
動画の作成に関しても、画像の生成等と同様に自然言語でイメージを伝えれば、それらしい動画が生成されます。
ただし、どうしても生成に時間がかかってしまうことと、画像以上に微調整が難しいため、狙った動画を作成するためには相当な時間と労力と費用が必要になります。実際、生成AIをメインツールとして活用してCMの動画部分(30秒と60秒の2種類)を作成するのに、2ヶ月を費やしたという例もあります [2] 。そして、動画の生成においては画像の時以上に肖像権や著作権に気を配る必要があります。
特に、先ほど例に上げた生成AIサービスで生成された動画は、見慣れていない人が見ると実際の作品と見間違えてしまうレベルのクオリティに仕上がることもあるため、外部に公開する場合は「AIによって生成された」コンテンツであることを明示すべきです。
その他の機能・用途
ここまで簡単に用途について解説してきましたが、サービスによってはさらに便利な機能が備わっています。
- 日時を指定して、決まったタイミングで指示を実行してもらう機能
指定した日時に、指示したタスクを自動でこなしてくれる補助機能です。例えば、毎日7:00に医療関連のニュースを収集するよう指示すれば、毎回プロンプトを入力しなくても、毎日7:00に情報収集してくれます。ChatGPT、Gemini、Claudeといった主要な生成AIサービスは、この機能をサポートしています。 - カスタマイズ機能
ChatGPTで言うところの「GPT」、Geminiで言うところの「Gem」に該当する機能です。追加指示(プロンプト)、追加の知識(添付ファイルなど)などを組み合わせて、特定の用途に特化したチャットを作れます。
例えば、指示のたびに「出力の構成は、…、という形式にしてください」といった文言を毎回入力しているのであれば、この指示をカスタマイズ機能の追加指示に入れておけば、カスタマイズしたチャット内では逐一指示をしなくても、追加指示通りに出力をしてくれるようになります。 - 外部アプリとの連携
最近は単一の生成AIサービスだけで完結することなく、様々な外部アプリと連携することでさらなる業務効率化ができるようになっています。
例えば、生成AIとGoogleカレンダーを連携させておけば、生成AIに「Googleカレンダーに◯◯という予定を登録してください」と指示するだけで、Googleカレンダーに予定を登録してくれますし、GoogleドライブやNotionと連携すれば、その中の情報を参照して回答してもらうことも可能です。
生成AIを使う時の注意事項
生成AIはその仕組み上ハルシネーションを避けることができません。ゆえに、出力された回答は必ず自身の目で確認し、回答内容は自身の責任のもと活用する必要があります。
また、チャット欄に個人情報や機密情報を入力しないようにしましょう。
一般的な生成AIサービスを活用する場合は、学習に使われるか否かにかかわらず、これらの情報を送信した時点で情報漏洩となる可能性があります。そしてその事実が発覚した場合は、患者さんやステークホルダーとの信頼の失墜につながるかもしれません。それに加え、本来なら質の高い医療サービスの提供に割くべき時間が情報漏洩の対応に割かれることとなり、さらに悪循環になるでしょう。
このあたりは、記事「AIリテラシー」でも解説していますので、一通り目を通していただけますと幸いです。
客観的な視点から生成AIを正しく理解して、用法・用量を守って活用することで、生成AIを安全に活用することができるでしょう。