YAML形式のプロンプトを使ってみましょう

「YAML形式」という言葉をあまりに耳にしたことがない方も多いかもしれませんが、元々はプロンプトではなくシステム設定ファイルの記述として活用されてきました。
ただ、最近はその高い可読性と構造の厳密さが評価され、プロンプトエンジニアリング、特に画像生成の分野で普及しています。

今回は、このYAML形式のプロンプトを使って、NotebookLMでインフォグラフィックの生成をしてみましょう。

準備するもの

①NotebookLM
Googleアカウントが必要です。

②YAML形式のプロンプト
この記事で解説します。

YAMLプロンプトの概要

まずは、YAMLプロンプトがどのようなものなのかを確認しましょう。

Role: Senior Data Analyst
Task: Generate_Financial_Infographic
Style:
  Color_Theme: Blue_Monochrome
  Chart_Type: Bar_Chart
Constraints:
  - No_Estimations
  - Strict_Source_Adherence

意味不明な内容に見えるかもしれませんが、要は「役割の付与」「タスク」「見た目の指定」「制約条件の設定」を、順番に分離して記述しているだけです。

このように構造化された情報は、生成AIが何らかの成果物を生成する過程において、各要素が独立した「命令ブロック」として処理されるため、指示の脱落やハルシネーションが抑制されるとされています [1] 。

実際のプロンプト例

【補足】
・各コードに書かれている「#0b1623」のようなシャープから始まる文字列は、いわゆるカラーコードというものです。
・「# Deep Navy」のような記述は、各行に関するコメントだと思ってください。

1. テクニカルに見えるスタイル

エンジニアリング、建築、システム設計の解説に適したイメージの、青系のスタイルです。

Style_Preset: Engineering_Blueprint
Visual_Identity:
  Vibe: Authoritative, Precision, Schematic
  Background: "#0b1623" # Deep Navy
  Lines: "#f0f0f0" # White thin lines
  Accents: "#ff9f30" # Warning Orange
Composition:
  - Exploded view components
  - Grid background overlay
  - Connector lines with angular turns
Typography:
  Font_Style: Monospace / DIN / Technical
  Case: Uppercase labels
Lighting:
  Type: Flat schematic lighting
  Effect: Neon-like line visibility

<完成例>

解説:Exploded view(分解図)や Grid background(グリッド背景)というキーワードは、モデルに対して「技術的な正確さ」を演出するよう指示するための、強力なトリガーとなります。

2. アメコミ風スタイル

注意を引きたいマーケティング資料や、ストーリー性のある事例紹介に適したスタイルです。

Style_Preset: Retro_Comic_Action
Visual_Identity:
  Vibe: High-Energy, Pop Art, Bold
  Background: "#FFDD00" # Vibrant Yellow
  Shadows: Halftone patterns (Ben-Day dots)
  Outlines: Thick black ink lines
Elements:
  - Speech bubbles for key quotes
  - Dynamic motion lines (Speed lines)
  - Starburst shapes for key stats
Typography:
  Font_Style: Comic Book Lettering
  Weight: Bold, Heavy

<完成例>

解説:Halftone patterns(トーン)や Thick black outlines(太い黒の輪郭線)を指定することで、フラットでありながら立体感のある、視認性の高い画像が生成されます。

3. ノリング(Knolling)スタイル

複数の製品、ツール、概念を比較・整理して見せたい場合に最適な、俯瞰(真上からの)整列スタイル。

Style_Preset: Knolling_Flat_Lay
Visual_Identity:
  Vibe: Organized, Minimalist, Zen
  Background: "#F5F5F5" # Off-white / Light Grey
  Object_Arrangement:
    - 90-degree alignment
    - Grid-like spacing
    - Objects strictly separated (no overlap)
Lighting:
  Type: Soft diffuse overhead lighting
  Shadows: Gentle, realistic drop shadows
Visual_Metaphor: "Categorized inventory"

<完成例>

解説:Knolling という用語は、デザイン界隈で「分解して並べる」手法を指す専門用語であり、生成AIはこの単語だけでも「整然とした配置」と理解してくれることが多いです。

4. アイソメトリック3Dスタイル

プロセス、流れ、階層構造を立体的に見せたい場合に適した、2.5D的なスタイルです。

Style_Preset: Isometric_3D
Visual_Identity:
  Vibe: Modern, Digital, playful
  Perspective: Isometric (30-degree angle)
  Render_Quality: 3D render, Claymorphism (Soft clay look)
  Colors: Pastel gradients
Elements:
  - Floating islands for different topics
  - Connecting pipes or bridges
  - Soft, rounded avatars

<完成例>

解説:Claymorphism(クレイモーフィズム)や Floating islands(浮遊する島)という表現は、近年のIT企業のウェブサイトでよく見られる、モダンで親しみやすいデザインを生成するのに有効です。

自分のオリジナルのデザインを作りたい場合は…

上記のプロンプト例を改変しても良いですし、生成AIに「こんなデザインにしたい」と伝えて、YAML形式のプロンプトを生成してもらっても良いでしょう。
その際、具体的なイメージ画像ファイルがあれば、それを添付することで、より確実にプロンプトを生成してもらえるはずです。

あとは、先日の記事に掲載した方法でプロンプトを貼り付けて、インフォグラフィックを生成してもらうだけです。
非常に簡単なので、皆様もぜひトライしてみてください。


参考資料

[1] https://hexdocs.pm/pipeline_ex/prompt_system_guide.html

コメントを残す

薬剤師のためのAIノートをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む