Sakana Chatがアップデートされました
公式サイト:Sakana AI
Sakana AI は本日、「Sakana Chat(サカナ・チャット)」をアップデートしました。フロンティアモデルに匹敵する性能を実現したオーケストレーターモデル「Sakana Fugu(サカナ・フグ)」を追加し、あわせて「Sakana Namazu(サカナ・ナマズ)」も新しい世代のモデルへ刷新しました。さらにコード実行に対応し、モデルが生成した成果物をSakana Chat上でプレビューできるようになりました。
Sakana AI「Sakana Chatがアップデート:「Sakana Fugu」と新世代「Sakana Namazu」が利用可能に」
“https://sakana.ai/chat-update/“一部引用
先日のアップデートにより、Sakana Chat上で新世代のSakana NamazuとSakana Fuguが試せるようになりました。
加えて文章の生成だけでなく、コードの出力や修正、データ分析、グラフの作成などもできるようになったようです。
Sakana NamazuとSakana Fuguのいずれを選択した場合でもSakana Chatでできること自体は基本的に同じですが、違いをざっくりと説明すると、Namazuは日本語の自然さや文書の作成などが得意で、Fuguは複雑な作業や多数の工程が必要なタスクが得意という特徴があります。
というわけで今回は、実際に新しくなったSakana Chatを使ってみようと思います。
さっそく使ってみましょう
1. Sakana Chatにアクセスし、ログインする
下のリンクから、Sakana Chatにアクセスしましょう。
その後、チャット欄の左下からログインすれば準備は完了です。
ログインしなくてもNamazuでチャット自体はできますが、ログインなしの場合はチャット履歴が保存されないのと、Fuguを試す場合はログインが必須となっていることに注意しましょう。
モデルや回答のスタイルを切り替える際は、チャット欄の「+」の右側にあるボタンをクリックすればOKです。
2. Sakana Namazu
Sakana Namazuも、提供開始時のバージョンから新しい世代のモデルへ更新しました。日本語での応答品質と、エージェントとしての実行能力の双方で、従来のバージョンを上回ります。日本語の指示をそのまま受け取り、自然な日本語の文書や資料として返すことを重視して開発しており、日々の業務で繰り返し発生する作業と相性の良いモデルです。
Sakana AI「Sakana Chatがアップデート:「Sakana Fugu」と新世代「Sakana Namazu」が利用可能に」
“https://sakana.ai/chat-update/“一部引用
Sakana ChatのNamazuは、「日本語の指示をそのまま受け取り、自然な日本語の文書や資料として返すことを重視して開発された」と発表されていることもあり、「市場調査レポート」や「メールへの自然な返信案を考えてもらう」といったユースケースが掲載されています [1] 。
今回は試しに、薬局長に送ることを想定した以下のメールの文章を修正してもらいましょう。
うっす!
朝起きて熱測ったら39℃やったわ!えぐない!?朝からめっちゃつらたんやし、今日は大人しく寝とくわ!
あ、でもクリニックは受診しとくし、なんかあったらまた言うわ!
よろしく!
…修正してもらった結果、以下のようになりました。
おはようございます。
本日、朝起きて体温を測定したところ39℃の発熱があり、体調不良のため出勤することが困難な状態です。誠に申し訳ございませんが、本日は休暇をいただき、静養させていただきたく存じます。
なお、本日中にクリニックを受診し、医師の診察を受ける予定です。診断結果や今後の経過につきましては、判明次第改めてご報告いたします。
大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。また何かございましたら、改めてご連絡いたします。
社内メールにしてはよそよそしい気もしますが、非常にそれらしくなりましたね。
そしてせっかくなので、先ほどのメールの問題点と改善のポイントをまとめたレポートも作ってもらいました。
…実際に使ってみて、Namazuは全体的に応答が速くて快適でした。実際、このレポートも数十秒程度で生成されています。
3. Sakana Fugu
皆さんは「Sakana Fugu」をご存知でしょうか。
Sakana Fuguの一番の特徴は「オーケストレーション」で、各LLMの得意分野をFugu自身が見分けて、複数のLLMの中から最適なLLMに仕事を割り振ることができるようになっています。
つまり、ユーザーからは1つのモデルが動いているように見えますが、内部ではGPT系、Gemini系、Claude系などのモデルがAIエージェントとして使い分けられるということです。
また、高性能なUltraであれば複数のAIエージェントの協働が可能になるので、チーム編成から作業工程、評価まで設計する「プロジェクト責任者」として動かすことが可能になります。
実は、リリースされたタイミングでFuguについて紹介しようと思っていたのですが、Fuguは基本的にコマンドプロンプトやターミナル等を経由して使うAPIなので、万人受け(?)しないと判断してお蔵入りになりました。
しかし、このたびSakana Chat上で気軽にお試しできるようになったので、今回は「タブネオスカプセルの投与患者における、重篤な肝機能障害に関する注意喚起」について解説するコンテンツを、情報源を与えていない状態で生成してもらいました。
内容はかなり正確ですし、時間も2,3分程度しかかかっていません。
気になる点を挙げるなら、ところどころに混ざっている関西弁(おそらく、大阪モードでやりとりをしてしまった影響)と、「変化が出たら、我慢せず連絡」の文言を「症状が少しでも現れたら、すぐに医療機関を受診」に変えた方が良いくらいです。
ただし、FuguはNamazuより週間の利用量制限が厳しいようで、私が調子に乗って使っているとあっという間に上限に達してしまいました。
なので、長時間にわたるような作業はSakana ChatのFuguではなく、「APIのFugu」か他のAIエージェントに任せたほうが良いでしょう。
NamazuとFuguはどう使い分ける?
Sakana ChatでNamazuとFuguを使う場合は、私なら以下のように使い分けます。
- Namazu
情報収集、文章の推敲、レポートの作成などの日常的な作業をするとき - Fugu
大量のデータが必要な情報収集、「全国の薬局が行っている独自の取り組みの収集→情報の要約→Webページの作成」のような複雑な作業を1回の指示で完結させたいとき
ただし、他の生成AIサービスのようなプロジェクト機能やスキル機能のようなものは搭載されていませんし、パーソナライズ機能なども備わっていないので、あくまで「お試し」という位置づけで活用するのが無難でしょう。
注意点
1. おそらく、Fugu Ultraには切り替わらない
先ほどお伝えした通り、Fuguの最大の特徴はオーケストレーションといえますが、特にFugu Ultraが持つ「問題を細かいタスクに分解し、複数のAIエージェントにタスクを割り当て、検証・統合まで行う」という深いオーケストレーションが魅力です。
ただ、今回のSakana Chat上のFuguは、おそらくFugu Ultraには切り替わらないと思われるため、AIエージェントを協同させた高度なタスクの遂行は体感できない可能性が高いです。
なので、論文のフレームワークの再現、システム内のコードレビューやセキュリティの評価などといった、複雑かつ長時間にわたって実施されるような作業は、Sakana ChatのFuguでは難しいでしょう。
2. 会話の履歴をモデルの学習に使われたくない場合は、オプトアウト設定を
Sakana Chatに入力したデータはモデルの学習に活用される可能性があるため、会話の履歴を学習に使われたくない場合は、設定からオプトアウトしましょう。
ログインした状態でチャット画面の左下のアイコンをクリックすると設定画面に移れるので、その中の「Sakana AIのモデル改善に協力する」の項目から「許可しない」を選択すれば、会話の履歴が学習に使われることがなくなります。
ただし、学習に使用されないからといって個人情報や機密情報を入力するのは避けましょう。
参考資料
[1] Sakana AI「Sakana Namazu」
https://sakana.ai/namazu/



