アメリカ・ユタ州のAI処方システムは、人間の代替になりうるか
情報元:https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2847569
In January 2026, Utah announced a first-of-its-kind partnership with an artificial intelligence (AI) company to prescribe medications without physician involvement.
(2026年1月、ユタ州はAI企業との画期的な提携を発表した。このシステムはDoctronic社が提供するもので、医師の関与なしに医薬品の処方を可能にする。)
Aaron & Robertson, The First AI Drug Prescriber, JAMA, 2026年4月13日公開。JAMA 335(18), pp.1567–1568.
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2847569 より一部引用、日本語訳追加
こちらの記事によると、アメリカのユタ州で、AIが医師を介さずに薬の「処方の更新」を行う取り組みが始まろうとしているようです。
取り組みに使われるのは、Doctronicという企業のAIシステムです。
DoctronicのAIシステムは、患者さんの情報をもとに医学的な評価を行い、処方を更新することを想定しており、慢性疾患における継続処方が中心になるとされています。
また、
Initially focusing on prescription renewals, the software is slated to prescribe almost 200 drugs, including corticosteroids, statins, antidepressants, hormones, and anticlotting agents.
(当初は処方の更新を対象としているが、将来的には副腎皮質ステロイド、スタチン系薬剤、抗うつ薬、ホルモン剤、抗凝固薬など、約200種類の薬剤の処方が可能となる予定である。)
Aaron & Robertson, The First AI Drug Prescriber, JAMA, 2026年4月13日公開。JAMA 335(18), pp.1567–1568.
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2847569 より一部引用、日本語訳追加
この記述より、対象となる薬剤は徐々に増えていく予定のようです。
今回はこの記事で紹介されているDoctronicを、調剤薬局の薬剤師の視点から冷静に見ていこうと思います。
記事によると
1. 今回の仕組みのメリット
There are potential benefits to AI prescribing in a world facing a long-term shortage of primary care physicians, as well as certain specialists. Medication nonadherence, thought to be complex and multifactorial, significantly affects mortality and morbidity; for many chronic conditions, the public health goal is ensuring that patients access safe, effective drugs and continue receiving them as long as it is appropriate.
(プライマリケア医や特定の専門医が慢性的に不足している現代社会において、AIによる処方にはいくつかのメリットが存在する。服薬アドヒアランスの低下は死亡率や罹患率に重大な影響を及ぼすが、これは複雑かつ様々な要因によって生じると考えられている。多くの慢性疾患において、公衆衛生上の目標は、患者が安全かつ効果的な薬剤を適切に入手し、必要とする限り継続して服用できるようにすることである。)
Aaron & Robertson, The First AI Drug Prescriber, JAMA, 2026年4月13日公開。JAMA 335(18), pp.1567–1568.
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2847569 より一部引用、日本語訳追加
AIによる処方がうまく機能することで、上記のような問題の解決につながる可能性があると指摘されています。
ユタ州によると、今回の取り組みは「オンラインで受診・服薬指導が完了し、処方された医薬品は自宅に郵送される」という仕組みで運用されることが想定されていますが [1] 、医師が不足している状況や受診アクセスが悪い状況でも、オンライン環境におけるAIの「再診」と医薬品の郵送により、受診が途切れることなく治療が継続できる可能性があります。
2. 警戒すべきリスク
However, technologic innovations can also cause harm, generate waste, and undermine the clinical relationship. They might also reduce the number of patient-clinician encounters and therefore opportunities for physicians to spot other problems and for patients to organically raise concerns and questions.
(しかしながら、このような技術の進歩は患者に健康被害を及ぼしたり、「医療資源のムダ遣い」を生み出したり、医療従事者と患者の信頼関係を損なう可能性もある。さらに、患者と医療従事者の接触の機会を減少させることで、医師が他の問題を発見する機会や、患者が自然に疑問や不安を伝える機会も減少しかねない。)
Aaron & Robertson, The First AI Drug Prescriber, JAMA, 2026年4月13日公開。JAMA 335(18), pp.1567–1568.
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2847569 より一部引用、日本語訳追加
もちろんAIの精度は100%ではありませんから、健康被害のリスクは無視できません。AIが処方の継続の可否を判断するにあたって、必要な情報が拾えなかったり、逆に本来不要な情報を参考にしてしまったりすると、健康被害に発展する可能性があります。
また、「医療資源のムダ遣い」に関して言及されていますが、こちらには後ほど触れます。
3. エビデンス
The company also claimed that across 500 urgent care telehealth cases (a different domain than what is planned for Utah), its AI prescriber matched board-certified clinicians’ top primary diagnosis in 81% of instances and treatment decisions in 99.2%. The study was not blinded because reviewing physicians were able to easily recognize AI-written notes. These results were produced by company-affiliated authors and have not appeared in a peer-reviewed publication.
(同社はまた、500件の緊急の遠隔診療(ユタ州で計画されている領域とは異なる分野)において、AI処方システムの判断が専門医の主要な診断結果と81%、治療方針とは99.2%で一致したと主張している。ただし、この研究は盲検化されていなかった。審査を担当する医師たちが、AIが作成した記録であることを簡単に識別できたからである。また、これらの結果は企業の関係者によって執筆されたもので、査読付き論文として公表されていない。)
Aaron & Robertson, The First AI Drug Prescriber, JAMA, 2026年4月13日公開。JAMA 335(18), pp.1567–1568.
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2847569 より一部引用、日本語訳追加
要するに、企業側は「AIは人間の医師にかなり近い判断ができた」と主張している一方で、JAMA側は「その評価方法には注意が必要」と主張しています。
この部分も非常に重要なので、後ほど触れます。
4. 法律
Artificial intelligence prescribers are not licensed “practitioner[s]” of medicine; here, Utah has waived state requirements.
(AIによる処方システムは「免許を有する医療従事者」には該当しない。この点において、ユタ州は州の規制要件を免除している。)
…(中略)…
Without the licensed practitioner’s prescription, drugs become misbranded, making their sale a crime. It is unclear how the federal government will apply this law to entities unaffiliated with the drug manufacturer.
(免許を有する医療従事者によって処方された医薬品ではない場合、その医薬品は「不適切な表示がなされた医薬品」とみなされ、それを販売する行為は罪に問われる。医薬品メーカーと無関係の事業に対して、連邦政府がどのようにこの法律を適用するのかが問題である。)
Aaron & Robertson, The First AI Drug Prescriber, JAMA, 2026年4月13日公開。JAMA 335(18), pp.1567–1568.
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2847569 より一部引用、日本語訳追加
ユタ州は州法上の規制を「サンドボックス制度」で一部緩和していますが、連邦法の規制に関する問題までが解消されるわけではないため、州がAIによる処方を認めても、薬事関係・医療機器関係・医薬品の販売関係の連邦政府の規制と衝突するのではないか、ということです。
ユタ州の資料自体にも、「これは規制緩和の付与であって、州による承認や推奨ではない」と明記されており [1] 、データの利用、苦情の申し立て、月次報告、有害事象(への転帰)の報告などの義務も盛り込まれています。
つまり、条件を限定した実験的な試みであると推測できます。
5. Collingridge dilemma
This dynamic illustrates the Collingridge dilemma in the social control of technology. The dilemma has 2 horns. The first is the information problem: when a technology is early in its life cycle, it is easy to regulate, but its harmful social consequences are nearly impossible to predict. The second is the power problem: by the time harms become apparent, the technology is so entrenched in the economy and clinical workflow that control is prohibitively expensive or politically impossible.
(この動向は、技術の管理におけるCollingridge dilemmaを示している。技術がライフサイクルの初期段階にあるうちは規制が容易である一方、その有害な影響を正確に予測することはほぼ不可能である。また、有害な影響が十分に表面化した段階では、その技術は既に現場に深く根付いており、規制を実施するには莫大なコストがかかるか、あるいは政治的に実現不可能となってしまう。)
Aaron & Robertson, The First AI Drug Prescriber, JAMA, 2026年4月13日公開。JAMA 335(18), pp.1567–1568.
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2847569 より一部引用、日本語訳追加
AI処方システムが便利だからという理由で先に普及してしまうと、後から規制しようとしても、医療現場がすでに依存してしまい、止めにくくなるという主張です。
ゆえに筆者らは、AI処方が標準になる前に、確固たるエビデンスの収集と法律の整備を整えるべきだと主張しています。
情報の補足
1. 具体的な評価の流れはどうなっているのか
ユタ州の資料 [1] によると、以下のような流れで処方の継続の可否が評価されるようになっているようです。
- 薬剤の確認(Medication Verification):薬剤名、用法・用量、服薬頻度、投与経路などを確認し、処方の誤りを防ぐ。
- 適応症の評価(Indication Review):その薬剤が処方された対象の疾患を確認・検証する。
- 有効性の評価(Efficacy Assessment):患者さんの状態に対する、現在の薬剤の有効性を評価する。
- 安全性モニタリング(Safety Monitoring):新たな有害事象(副作用を含む)、または薬剤に対する反応の変化をスクリーニングする。
- 薬物相互作用の分析(Drug Interaction Analysis):現在服用中のすべての薬剤(併用薬)やサプリメントを確認し、相互作用を評価する。
- 状態のアップデート(Clinical Status Update):治療中の変化や新たなイベント、および適切な検査が実施されているかなどについて、聴取する。
- アレルギー歴の確認(Allergy Verification):現在のアレルギー(歴)の状態と、新たに生じた変化を確認する。
- 症状の評価(Symptom Assessment):対象薬剤および基礎疾患に関連した評価を実施する。
当然ですが、処方の継続の可否を判断するうえで必要な検査は、人間の医療従事者が実施します。また、処方の継続にあたって、条件が各種ガイドラインに合致しない場合や安全面の懸念事項がある場合は、自動的にユタ州の医師免許を持つ医師に引き継がれます(人間による審査・判断)。
2. 「医療資源のムダ遣い」とは
ここでいう医療資源のムダ遣いとは、処方された医薬品が廃棄されるという意味ではなく、医療サービス全体で不要なコスト・不要な処方・不要な検査・その他不要な業務が増えることを指していると考えられます。
薬剤師にとって身近な例で考えてみると、
- 症状が落ち着いているのに、特定の医薬品が漫然と長期投与される
- 副作用の原因と疑われる医薬品の服薬を継続したことにより、健康状態が悪化する
このようなケースが該当すると考えられます。
これらは、本来不要だったはずの医薬品のコストが発生するという点で共通していますが、前者は患者さんのQOLにも影響を及ぼしますし、後者は追加で何らかの処置が必要となった場合に、その分の医療費も発生します。
後述しますが、今回のAI処方の正確さが十分に検証されないまま導入されてしまうと、健康被害だけにとどまらず、医療資源の浪費にもつながってしまうかもしれません。
エビデンスを批判的に見ると
同社はまた、500件の緊急の遠隔診療(ユタ州で計画されている領域とは異なる分野)において、AI処方システムの判断が専門医の主要な診断結果と81%、治療方針とは99.2%で一致したと主張している。ただし、この研究は盲検化されていなかった。審査を担当する医師たちが、AIが作成した記録であることを簡単に識別できたからである。また、これらの結果は企業の関係者によって執筆されたもので、査読付き論文として公表されていない。
Aaron & Robertson, The First AI Drug Prescriber, JAMA, 2026年4月13日公開。JAMA 335(18), pp.1567–1568.
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2847569 を一部引用、日本語に翻訳
Doctronicの論文:Toward the Autonomous AI Doctor: Quantitative Benchmarking of an Autonomous Agentic AI Versus Board-Certified Clinicians in a Real World Setting
こちらの論文は、元記事(The First AI Drug Prescriber)で問題視されていたDoctronicの性能に関する主張、つまり上記の記述の中身(根拠)に相当するものです。
この論文の内容も踏まえて、エビデンスを批判的に見ていきます。
1. 500件の緊急の遠隔診療の症例で評価した
ここでいう「緊急の遠隔診療」とは、発熱、咳、皮膚の症状、軽い外傷、その他急に起こった体調不良など、比較的早急な判断が必要なオンライン診療を指すと考えられます。
Doctronic社が評価したのはこの緊急の遠隔診療の症例であり、ユタ州で計画されている「処方の継続」とは領域が異なっています。
2. AI処方システムの判断は、専門医の主要な診断結果と81%一致した
これは、81%のケースで「AIが出した最初の診断が、専門医の最初の診断と一致した」という意味です。
逆に言えば19%は不一致であったということです。
治療方針とは99.2%一致していたということなので、短期的に見れば大きな問題にはならないかもしれませんが、治療が長期に及ぶ場合はその小さな影響が大きくなっていく可能性があります。
恐らく慢性疾患の治療は短期間で終了することが少ないと考えられるため、この結果は慎重に評価する必要があります。
3. 盲検化に関して
前提として、論文では以下の2種類の評価が実施されています。
- LLMによる判定
AIの記録と人間の医師の記録を比較し、診断が一致しているか、治療方針が一致しているかをLLMに判定させた。 - 専門医によるレビュー
AIと人間の医師の診断が一致しなかったケースに関して、専門医が追加で内容を確認した。
論文では「評価者の医師に対して、その文書がAI由来かどうかを隠すことは困難だった。AIベースの記録は内容が一貫しており、数ペアを見ただけで容易に認識できたためである」と説明されており [2] 、LLMに判定させる段階では盲検化を試みたが、人間の専門医が評価する段階では、AIの記録の特徴が目立ちすぎて、どちらがAIの記録かが簡単に判別できる状況だったということが読み取れます。
加えて、論文には以下の記述が存在します。
Clinicians were given a copy of the AI-generated documentation before their telehealth visit with the patient.
(人間の医師は遠隔診療を行う前に、AIが作成した「診療に関する文書」のコピーを渡されていた)
Hayat, H et al. (2025). Toward the autonomous AI doctor: Quantitative benchmarking of an autonomous agentic AI versus board-certified clinicians in a real world setting.
より一部引用、日本語訳を追加
この内容を批判的に見ると、人間の医師の判断がAIの先行評価に影響を受けた可能性があると考えることもできます。そのため、先述の81%や99.2%という数字を見るときは、評価の方法にバイアスが混入し得る研究だったと考えておく必要があるでしょう。
4. 論文はプレプリント(査読を経ていない)
査読済み論文になっていないということは、外部の専門家が研究の方法や結果の解釈を正式にチェックした状態ではない、ということです。
普段arXivの論文を紹介している私が言うことではないのかもしれませんが、プレプリント論文を根拠に誰かの健康状態に影響を及ぼすシステムを導入するのは、リスクが先行すると考えます。
その他のリスクを考えると
1. AI処方システムへの入力に関する問題点
他の記事で書いてきたこととも重複しますが、「患者さん側が、必要な情報を必要な分だけ提供できるか」という問題点は無視できません。
AI処方システムでは診察の都度、現在の状態や服薬状況などを自己申告することになると考えられますが、そのときに判断に必要な情報を患者さん側が提供できなかったり、逆に不要な情報を渡してしまったり、判断に必要な情報をAI処方システム側が聞いてくれなかったりした場合、AIの判断は現在の患者さんの状態を正確に反映したものではなくなります。
また、実在する方々とは無関係であることを断っておきますが、中には意図的に情報を歪めて入力してしまう方もいらっしゃるかもしれません。
具体的に言うと、「薬が欲しいので症状を強めに書く」「実際は飲んでいない薬を、飲んでいると書く」「大事にしたくないので、現在の症状を過小評価する」といった申告が想定されます。
そうなると、長期的に見たときに患者さんの健康被害に繋がる可能性もありますし、先述の「医療資源のムダ遣い」にも発展するかもしれません。
2. LLMならではの問題点
AI処方システムはLLMを搭載している以上、以下のようなリスクを完全に避けることはできません。
- 同じ入力に対して、毎回同じ出力になるとは限らない
- 想定外の入力で危険な出力をする可能性がある
- 評価された範囲外において、失敗する(精度が大きく低下する)可能性がある
今回のようなAI処方システムに関しては、「臨床試験をした」「FDAが審査した」「一致率が高かった」といった要素だけでは不十分で、想定外の入力やプロンプトインジェクション、出力の再現性、エラー修正後の安全性まで考える必要があるでしょう。
3. セキュリティに関する問題点
Mindgard(AIシステムのセキュリティの検証を専門にする民間企業)によると、Doctronicのシステムに対するセキュリティの検証で、以下のような脆弱性が見つかったことを報告しています [3] 。
- 架空の「規制を更新する意図の文章」を使って、オキシコンチンの投与量を3倍に増やす記述をSOAPノートに含めさせることができた
- ワクチンに関する誤情報やメタンフェタミン関連の危険な出力をさせることができた
先ほどのプロンプトインジェクションとも関連しますが、このようなセキュリティリスクも存在することを理解しておく必要があります。
Doctronicは、人間の代替になりうるか
Doctronicによって、医師が不足している状況や受診アクセスが悪い状況でも、受診が途切れることなく治療が継続できる可能性があるという点は大きなメリットと言えます。
一方で、ユタ州におけるDoctronicの用途は慢性疾患の処方の継続でしたが、効果の検証は緊急の遠隔診療の症例で行われており、「AI処方システムの判断が専門医の主要な診断結果とは81%、治療方針とは99.2%で一致」という精度の部分は、慢性疾患の継続処方に対してそのまま適用できるとは限りません。
さらに、評価の際に専門医のレビューの過程が十分に盲検化できていなかったり、診断する人間の医師はAIの先行評価を閲覧できる状況にあったりと、評価の過程でバイアスが混入した可能性は否定できず、論文自体がプレプリント論文であることも踏まえると、本当に標榜されている性能が発揮できるのかが不明瞭です。
また、Doctronicに限った話ではありませんが、「患者さん側が、必要な情報を必要な分だけ提供できるか」という問題点は無視できません。どれだけ優れたAIであっても、入力の質が低いと出力の質の低下につながります。
以上の理由から、AI処方システムのDoctronicは人間の医師を代替できる水準に達しているとは言い切れず、実際に大規模に展開するのは、もう少し慎重に検討してからのほうが良いと感じました。言うまでもないことですが、医療分野のAIシステムは、患者さんの健康状態に影響を及ぼす判断を担うことになるため、拙速な決定は避けたほうが良いでしょう。
参考資料
[1] Utah Department of Commerce. (2026). Draft agreement between the Office of Artificial Intelligence Policy, Doctronic, LLC, and the Division of Professional Licensing.
https://commerce.utah.gov/wp-content/uploads/2026/01/Doctronic-Final-Agreement.pdf
[2] Hayat, H et al. (2025). Toward the autonomous AI doctor: Quantitative benchmarking of an autonomous agentic AI versus board-certified clinicians in a real world setting.
[3] Mindgard「Doctronic is Now Accepting New Patients (and Unsafe Instructions)」
https://mindgard.ai/blog/doctronic-is-now-accepting-new-patients-and-unsafe-instructions